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夢枕獏の文体のガイドライン
- 1 :水先案名無い人:2005/06/08(水) 23:51:04 ID:HdWJfha90
- すぐにスレを立てた。
拳。
拳。
肘。
足。
肘。
踵。
指。
拳。
みごとな攻撃であった。
関連スレ
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- 57 :水先案名無い人:2005/06/12(日) 22:11:34 ID:DVW2WgTR0
- 「チャーハン・・・作るよ――」
男の双眸の奥にこわいものが光る。
手にしたフライパンの上でチャーハンが踊る。
米飯が踊る。
豚肉が踊る。
野菜が踊る。
卵が踊る。
油で炒め、塩胡椒で味付けされたチャーハンが、踊る。
踊る。
踊る。
その時であった。
「アッ!」
信じられないものを見てしまった。
なんという事か――
チャーハンが宙を舞う。
香りほとばしるチャーハンが、虚空に舞った。
米飯が、豚肉が、野菜が、卵が、床に散らばった。
男の双眸は、光を失った。
膝から、力無く崩れ落ち、両の手を地に突いた。
失意の彼が、口を開いた。
「よし」
何がよし、なのか。
「バレてない――」
我が耳を疑った。
バレてないだと!?
まさか――
彼は無残に散らばったチャーハンを掻き集め、フライパンに戻した。
一粒残さず――
そして、そのチャーハンを皿に盛り、言った。
「できたよ」
- 58 :水先案名無い人:2005/06/12(日) 22:32:33 ID:4O0U5k+a0
- >>57
なんという──
なんという、男なのか。
こぼれたチャーハンを、フライパンに戻す。
そして、それを相手に差し出す。
相手は汚いチャーハンを、疑いもせずに口へ運ぶのであろう。
このようなことを、するのか。
このようなことが、できるのか。
良心などといったものに邪魔されることなく、こういうことをしてのける。
たまらぬ男であった。
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